アルメン・アブディ
Almen Abdi

スイス代表として活躍した経験を持つアタッカー。

ボールスキルの高さや正確なパス、さらにプレースキックからもチャンスを演出するテクニシャン。ワンタッチでのボール裁きも得意としている。また、スペースへのランニングも秀逸なため、ボールの受け手にも回れる頭脳派でもある。

セルビアのコソボ自治区出身で、2歳の時に家族と共にスイスへと移住。チューリッヒのユースチームに入団し、2006年19歳でプロ契約を結んだ。チューリッヒでは3度のリーグ優勝を経験。特に08/09シーズンは19ゴール11アシストと驚異的な数字を残すと、得点ランキング2位、アシストランキング1位に輝くパフォーマンスを披露し優勝に貢献した。

国外クラブからも興味を持たれるタレントとなったアブディだったが、09/10シーズンは困難な時期となる。シーズン終了後の2010年夏までの契約となっていたアブディの移籍はほぼ確定事項だったのだが、それにあたり移籍金を発生させたいクラブ側と、フリーでの移籍を臨むアブディ側で衝突。会長の逆鱗に触れプレーの機会を失ったアブディは、シーズン前半の大部分をU-21チームと共に過ごさなければならなくなった。

2010年夏にはW杯南アフリカ大会も控えており、大舞台への出場の望みを捨てたくなかったアブディは、09/10シーズン冬の移籍市場でル・マンへ移籍。この時、チューリッヒとアブディの契約は残っており当然移籍金が発生したが、その大半をアブディ自身が捻出したと後に語った。ようやく長いトンネルから抜け出て加入したル・マンでは、それまでの鬱憤を晴らすかのように躍動しチームのために戦ったが、このシーズン18位に終わりリーグ2降格を阻止することは出来ず僅か半年で退団。

10/11シーズンにイタリアへ渡り、チューリッヒと揉めた際の移籍先に挙がっていたウディネーゼへ加入。インサイドハーフもしくは、トレクアルティスタのバックアッパーを務め、出場した際にはプレースキッカーを任されることもあった。