イニャーツィオ・アバーテ
Ignazio Abate

世界の舞台でも度肝を抜く速さと無尽蔵のスタミナを誇る右サイドバック。

近年のイタリア人選手には珍しく、古風なウィング象を蘇らせるサイドアタッカーで、ユース年代の代表ではスーパーサブとして重宝されてきた。

08/09シーズンでは、レンタル移籍したトリノでレギュラーを掴みとり、そのシーズン後に挑んだU-21EUROではバロテッリの出場停止処分で訪れたスタメンの座を活かし、自らの実力を「万年ベンチ」ではないことを証明。翌シーズン、レンタル元のミランへ帰還し、新たな顔としての活躍を期待されたが、トップ下重視のシステムに彼の居場所はなく、インサイドハーフやサイドバック挑戦を迫られた揚句にベッカムの加入という壁にぶち当たる。

このハードルをクリアするか否かが、彼にとってもミランにとっても大きな鍵となったが、「サイドバックに攻撃を求める」というレオナルド監督のポリシーと合致。ザンブロッタら実力者を押しのける形で右サイドバックのレギュラーポジションを得た。11/12シーズンからクラブ公式のスカッドでもDF登録となり、本格的にサイドバックとしての道を歩み、攻撃的なスタイルは高く評価され、EURO2012の登録メンバー入りも果たした。

ちなみに、ミランでGKキーパー務める父ベニミアーノはインテルでプレイした経験がある。