デヤン・ロヴレン
Dejan Lovren

R・コヴァーチの後継者としての期待を一身に集める俊英ディフェンダー。

時折熱くなり過ぎてしまう傾向があり、ディナモ・ザグレブ時代には、試合中にチームメイトのカルロスに殴りかかったこともあるなど、青さも感じさせたこともあったが、クロアチアはもとより、欧州でも最高クラスのディフェンダーへ成長する可能性を持つ原石として、クロアチア国内では大きな期待を集めている。

長身を活かした空中戦はもちろんのこと、スピード面にも不安はなく、空陸でソリッドなディフェンスを見せ、とりわけ相手のスピードを押し殺す密着マーキングからのボール奪取率は高い。その一方でミスが多く、試合中に起こす無駄なファウルと退場癖が抜けないやらかし系でもある。

その優れたトータルバランスの高さを間近で感じていた、ザグレブ時代の恩師スラヴェン・ビリッチは、09/10シーズン途中にリヨンへ放出することになった際に「彼はその高さで空中戦を得意とするが、スピードもあり、フィジカル面全般に優れている。彼は、ディナモ・ザグレブで同様に成長した、チョルルカ、R・コヴァチ、トゥドールやこれまでザグレブに所属してきた選手や他クラブに所属した選手らを凌駕する才能を秘めていることは間違いない。彼は既に多くの長所を持っているからだ。まだ世界的に知れ渡っている名前ではないが、リヨンは良い移籍を実現したと思う。また、ザグレブではサイドバックとしてデビューした歴史があるが、本来のポジションはセンターバックだろう。私の意見では、このポジションが最もチーム好影響を与えられると思う」と最大級の賛辞で送りだした。

U-21欧州選手権予選のイタリア戦ではボランチでもプレー。チョルルカと似たような経歴ともいえ、出身地もチョルルカと同じくボスニア(彼はゼニツァ)。

2009年10月14日には飛び級でA代表デビューを飾り、R・コヴァチとユニットを組んでワールドカップ予選に出場。その後は、偉大なる先輩が引退しこともあり、守備の要を任されるケースも増加しレギュラーポジションを獲得した。しかし、怪我の多さが災いとなり、EURO2012の欧州予選では多くの試合を欠場。本大会候補メンバーも怪我を抱えたまま参加したが、結局はプレー出来るレベルにまでは回復せず、晴れ舞台を棒に振った。

2013年6月より自身のブランド「ラッセルブラウン」を展開する。