フィリップ・メクセス
Philippe Mexés

デビュー当初から「DFに必要なものを全て持っている」から評価されている様に、単に強いだけでなく、足元の技術、危険察知能力、カバーリング、ライン統率など多岐に渡って凄味を見せられる選手であり、とりわけ、頭脳的なインターセプトは各国の監督を惚れ惚れさせる。

オセール時代の1999年11月10日トロワ戦で17歳にしてデビュー、そのルックスと落ち着きのある守備から”ブラン二世”、”ブランの息子”と評価された。オセールではブームソンとコンビを組み息のあったディフェンスで堅守を誇り01/02シーズンにはリーグ３位、02/03シーズンに自身初タイトルとなるフランスカップ優勝を達成した。

オセールの契約が残りながらも、04/05シーズンにローマへ移籍。しかし、これがFIFAから問題視され、ローマは夏、冬の選手獲得禁止、自身も１ヶ月の出場停止となった。ローマ移籍当初はそうした影響もあり、１試合に幾度となく集中を欠き、イライラしては悪質なファールに走るという最悪のデフレスパイラルに陥ったが、スパレッティ監督とその戦術に合うパーツとして見事DFリーダーへと成長した。だが、監督がクラウディオ・ラニエリに代わると立場は一変。フアン、ブルディッソをファーストチョイスにしたことで、メクセスの出場機会は激減。当時のオーナー、ロゼッラ・センシにも「僕が構想外となったら、取るべき手段は一つだ」と移籍を懇願した。最終的には7シーズンをローマで過ごし、10/11シーズンには、左膝第十字靱帯断裂という、自身初となる大怪我を負うが、シーズン終了後には、数年前から彼の動向を追っていたミランと年俸450万ユーロ以上で4年契約を締結。この移籍が決まった際には、「僕らは相思相愛の関係。二つの道が交わるべくして交わったという感じさ」というコメントを残している。

U-17、20代表などを経て2002年にA代表デビュー。しかし、レイモン・ドメネクとは確執があると言われ、2006W杯メンバーには選出されなかった。