レアンドロ・ドミンゲス
Leandro Domingues Barbosa

“柏レイソル史上最高の助っ人外国人”とも称賛される、万能型の攻撃的ミッドフィルダー。

決して派手なタイプではないが、彼を柏レイソルに招いた小見幸隆強化本部・統括ダイレクターが「強化版マルシオ・リシャルデス」と表現したように、そのキック精度の高さは卓越したものにありプレースキッカーとして優秀。さらに、シュート能力、ドリブル能力、レシーブ能力など、チームメイトが「非の打ちどころがない」と舌を巻くように、最大の長所以外にもあらゆる能力をハイレベルに兼備。また、守備に対する貢献度も高く、その姿勢は日本のサッカーへのフィットにも大きな助けとなった。

1995年にブラジルのヴィトーリアでプロキャリアをスタートさせ、約10年に渡ってプレー。2007年からはクルゼイロやフルミネンセでの期限付き移籍を経験して成長し、国内リーグでも屈指のアタッカーとしての評価を受け、2009年にヴィトーリアへ復帰してからはコリンチャンスへのステップアップも囁かれた。

だが、2010年には周囲の予想を裏切る形で国外移籍を決断。欧州ではなく、予てから興味を持っていたJリーグ、柏レイソルへ加入した。「あえて日本に行く必要はないのではないか」と懐疑的な声もあったが、2010シーズンのJ2で傑出したパフォーマンスを見せて払拭。チャンスメーカー兼スコアラーとして、13得点19アシストという記録を残すと、昇格した2011シーズンのJ1でも大活躍。「J1昇格初年度での優勝」という前人未到の記録を達成したクラブの大原動力となり、自身はJリーグMVPに輝いた。

しかし、2012シーズンは各チームが「レアンドロ潰し」を行ってきたことにより、ややトーンダウン。シーズン序盤は随所で好プレーは見せていたものの、イライラが生んだミスや退場処分などでチームに迷惑をかけることも少なくなかった。

なお、性格はブラジル人には珍しく非常に大人しいタイプで、プライベートでは物静か。ただ、ピッチではカッとなりやすいところも。とはいえ、周囲の小さな変動にも注意を持っており、出場機会が少ない選手やパフォーマンスが低下している選手に声を掛けたり、ご飯に誘ったりと親分肌な一面もある。

2014シーズンにはJ1に昇格した徳島に実弟であるクレイトン・ドミンゲスが入団し、兄弟でJリーグでプレーすることになった。が、シーズン序盤にチーム・監督との関係がこじれまさかの退団。6月に名古屋グランパスへの移籍が決まった。