ジェレミ・メネズ
Jérémy Menez

2004年U-17欧州選手権を制したフランス黄金世代の１人。

トップスピードでもブレないボールコントロールをベースに、積極的にドリブルを仕掛け相手守備網を撹乱するスタイル。身体の使い方もうまい。ローマへ加入してからは、間近にトッティという良き手本がおり、相手の意表を突くトリッキーなプレーを吸収し選手としての幅を広げた。

ソショー、モナコと在籍したリーグアン時代には、リーグ「最年少ゴール記録」や「最年少ハットトリック記録」などをマークし、天才の名を欲しいままに。その後はローマに移籍し、スパレッティ監督時代には左サイドを中心に、ワイドなポジションで起用されることが多かったが、この時代はカルチョへの順応にも苦しみやや精彩を欠いた。だが、その後、指揮官がラニエリへ代わってからはトレクアルティスタで起用され自由を与えられると、一気にセリエAでもトップクラスの選手へと上り詰めることに成功。11/12シーズンからはPSGでプレーする。

代表レベルでは、U-17～U-21代表を経て、2010年にA代表入り。初の国際舞台となったEURO2012ではチーム敗退の際にロリスに暴言を吐いたとして1試合の代表招集禁止処分を受けたが、同処分を受けたナスリと違いすぐにチームへ復帰した。

なお、ベンゼマ、ナスリ、ベン・アルファらとは同期で、10代半ばから“ジダンの後継者”と呼ばれた逸材であり、また、そのジダンからはローマ移籍の際には「才能のある若手」とメネズのことを評している。

しかしローマやパリ・サンジェルマンでは態度が問題視されることが多く、かつて彼を指導したアントワヌ・コンブアレ監督は「競争があることを受け入れる必要がある」とレギュラーを失った時にすぐ腐ってしまう精神的な未熟さがあると指摘している。