フランク・ランパード
Frank James Lampard Jr.

叔父ハリー（トッテナム監督）、従兄のジェイミー（リバプールの元キャプテン）、父親のフランク・シニア（元イングランド代表）と名門の血筋に生まれたサラブレッドだが、決して楽なキャリアを送ってきたわけではない。

ウェストハム時代は叔父が監督、父がコーチを務めていたため「親の七光り」と批判され、ユース育ちにもかかわらずファンからブーイングの対象になることも多かった。2人がチームを去ったのに合わせてチェルシーに移籍したが、右サイドで起用されるなど苦しい時期が続いた。しかしラニエリ政権で徐々にチームの柱としての地位を固めると、2004年夏に就任したモウリーニョの下で一気に開花。2005年にはバロンドール投票で2位に入るなど、世界屈指のMFに成長した。

モウリーニョからは「私にとっては世界最高の選手」と絶大な信頼を置かれ、彼がインテル監督に就任してからはランパードにも移籍のうわさが絶えない。

戦術眼には疑問符がつくことも。元チェルシーの監督フース・ヒディンクは「ランパードを走らせないようにするのが大変だった。放っておけばどこへでも走って行ってしまうから、大事な時に消耗してしまうんだ」と語っている。

30歳を超えたあたりから徐々に運動量が低下し始めており、かつてのダイナミズムは失われている。