ジョー・コール
Joseph (Joe) John Cole

ロンドン中央部パディントンに生まれ、6歳からは同じロンドンのカムデンで育った天才MF。少年時代はチェルシーのファンだった。

幼い頃からその天才的なスキルは有名で、ハリー・レドナップは「ファーガソン（元ユナイテッド監督）に会うたび、『コールの小僧はどうしてる？』って聞いてきたもんさ」と語っている。

1994年にウェストハムに入団し、17歳でトップデビュー。イングランド代表には2001年に初招集され、日韓W杯のメンバーにも選ばれている。

その後、ウェストハムが降格したため、2003/04シーズン開幕直前に660万ポンドチェルシーに移籍。前シーズンにキャプテンを任されながら、残留希望を一切出さず「チャンピオンズリーグに出場したい」と移籍を希望したコールにはサポーターの非難が集中した。この頃は技術はあってもチームの勝利に結びつくようなプレーができず大事な場面で試合から消えてしまうことが多かった。

チェルシーでは控えの位置を抜け出せず苦しんだが、ジョゼ・モウリーニョの下でウィングとしてブレイク。持ち前のスキルとスピードに消耗をいとわないタフな精神力とスタミナが加わり、一躍チームに欠かせない存在となる。2007/08はファン選出のチーム最優秀選手に選ばれた。

重心が低く、一気に加速するドリブルが最大の武器。バイタルエリアでフリーになり、ラストパスやシュートを放つセカンドストライカー的なプレーも得意。一方でこれだけの高い技術とフィジカル能力を持ちながら、「攻撃のジョーカー」に甘んじ、どこか主役になりきれない面もある。