ディディエ・ドログバ
Didier Yves Drogba Tébily

トップクラスのDFを軽々吹き飛ばす強靭な肉体を持ち、なんでもないゴールキックも彼にかかればチャンスに変わってしまう。イージーミスも多いが、大事な場面では華麗なトラップからミサイルのようなシュートを叩き込む。この男なくして2004年からのチェルシーの成功はなかっただろう。

18歳でセミプロチームに入団するまでクラブユースに所属したことがなく、本格的なトレーニングを積んだこともなかった。優秀な選手は10代半ばでビッグクラブに買い漁られてしまう今日においては珍しい選手だが、その分成長のスピードも常人離れしていた。

2002/03シーズンギャンガンで得点を量産して注目され、マルセイユに移籍。ここでも35試合19得点の活躍を見せ、2400万ポンドの移籍金でチェルシーへ。1年目はシミュレーションからファンにブーイングを受けるなど本領発揮とは言えないシーズンを送ったが、CL準々決勝ではバイエルンの守備陣を一人で振り回し、才能の片鱗を見せている。翌シーズンからはエースとしての地位を確立し、チームの戦術も彼への依存を深めていった。

モウリーニョ監督に深く心酔しており、彼の退団（事実上の解任）に最も強く反発。「そもそもチェルシーには来たくなかった」と発言するなどクラブへの不満を口にすることが増えた。

2012年には突如中国の上海申花へ移籍するも、「契約が果たされていない」と主張してわずか半年でチームを離れ、トルコのガラタサライへと移った。

自身の複雑な育ちもあってか、ピッチ外では国連の親善大使に任命されるなど積極的な慈善活動を行っている。慈善活動の主なものとして「ディディエ・ドログバ財団（http://www.thedidierdrogbafoundation.com/）」があり、これはアフリカでマラリアや貧困などあらゆる支援を行う目的で設立されている。

2013年にはアビジャンに建てた家の代金が全額支払われていないとして建設会社に訴えられた。