ジョン・テリー
John George Terry

外国人のスター選手が多くを占めるチェルシーだが、もっともアンタッチャブルな存在と言えるのはこのユース上がりのキャプテンだろう。地元センラブFCでレドリー・キング、ジャーメイン・デフォー、ボビー・ザモーラや錚々たる面子とともにプレーしたのち、14歳でチェルシーに入団。

マルセル・デサイー、フランク・ルブフという2人の世界チャンピオンの背中を見ながら育ち、00/01シーズンには20歳にしてクラブ最優秀選手賞を受賞。04/05からはドゥサイーからキャプテンの腕章を受け継ぎ、モウリーニョの下で生まれ変わったチェルシーの象徴的な存在となった。

旺盛な闘争心をプレーで表現する熱い選手だが、守備の対応は非常に冷静。1vs1やエアバトルの強さ、危機察知能力、毎年欧州でもトップクラスのパス成功率を持っている。またセットプレーでの得点力も高く、04/05のCLバルセロナ戦での決勝点など印象的なゴールも多い。

07/08CL決勝ではPK戦5番目のキッカーとして登場、決めれば勝ちというキックだったがぬかるんだピッチに足を取られ失敗、ビッグイヤーは鼻先でマンUにさらわれてしまった。試合後テリーは号泣しウェブサイトで謝罪したが、グラント監督やランパードらが「彼がいなければここまで来れなかった」と擁護したように彼を責める者はおらず、チーム内での彼への信頼を物語っている。

それはイングランド代表においても同様で、カペッロが監督へ就任して以降、ジェラードやファーディナンドなど何人かの中心選手が親善試合でキャプテンに指名されたが、最終的にはマクラーレン監督時代に引き続きテリーが務めることとなった。

09/10シーズン途中、かつての同僚ブリッジの元婚約者と不倫していたことが判明。代表のキャプテンをはく奪され、ブリッジも代表を拒否するなど一大騒動に発展した。しかしその中でもパフォーマンスを維持した点はさすがと言える。

トップチームデビュー以来、背番号は26番である。この理由については、『チェルシーの伝説的選手で背番号25を背負ったジャンフランコ・ゾーラに少しでも近づきたい』というものが有力視されていたが、単に当時の空き番号が26しかなかったからだという。

2016年に明かした話によれば、1試合でスパイクを3足も使用する。きつめのフィット感が欲しいからだそうで、1回履いたものは2度と履かないとか。

利き足や利き手は右だが、ゴルフは左打ち。