スティーヴン・ジェラード
Steven George Gerrard

リヴァプールで絶大な人気を誇る地元育ちのキャプテン。

強靭な肉体とボディバランス、機動力を兼ね備え、DFラインのサポートからエリア内に飛び込んでのゴールまでピッチ上至るところに顔を出す。サイドバックとしてデビューし、若い時は主に守備的な役割をこなしていたが、年を重ねるにつれて攻撃的なプレースタイルに移行。迫力満点の飛び出しと右足から放つパワフルなショットで1シーズン公式戦20点をあげることもある。07/08シーズンのCLインテル戦で見せたような、角度をつけたシュートは世界一うまいかもしれない。

若い時は「すべてを持っていた選手だった」と称える声もあるほどであったが、年齢がいってからは運動量をはじめ身体能力の衰えを指摘する声もある。そのためにイングランド代表ではアンカー、リヴァプールでは深い位置からゲームメイクをする役割に徹している。しかし、パスに関してはむしろ低迷していた時期を乗り越えより精度があがったのではないか？と思えるほどで30-50mほどでもピンポイントにフィードを出していけるイングランドサッカーの申し子とも言えるほど長距離の精度の高いパスを見せる。

リヴァプールがリーグ優勝から遠ざかっていたこともあり、2005年にはチェルシーへの移籍が噂されたが、キャプテンとしてチームをCL優勝に導いたことで生涯リヴァプールの決意を固めたようだ。ACミランを相手に奇跡を起こしたイスタンブールでの決勝のあと、ジェラードは記者に「あんな夜を経験した後に、移籍なんかするわけないだろ。」と語っている。

13/14シーズンのリヴァプールではマンチェスター・シティとの首位争いの試合で男泣きを見せて話題を呼んだ。これは、優勝が遠ざかっていたリヴァプールのプレミアリーグ優勝を引き寄せただけでなく、同試合が「ヒルズボロの悲劇」の日と同じ4/15であったことがあげられている（ジェラードのいとこはこの事件で亡くなっている）。