フェルナンド・トーレス
Fernando José Torres Sanz

家族の影響で幼い頃からアトレティコ・マドリーのファンとして育ち、11歳で憧れのチームに入団。U-16とU-19、2つの欧州選手権で得点王とMVPを獲得し、チームを優勝に導くなど10代の頃から「神の子」と呼ばれたその天賦の才を発揮してきた。

アトレティコが1部に昇格した02/03シーズンから5年連続で二桁得点を記録。2003年にはスペイン代表にもデビューするなど順風満帆のキャリアを送ってきたようにも見えるが、アトレティコでは若くしてチームの浮沈を託されたために調子を崩すこともあった。オールラウンドな能力をもっていたがために、すべてを自分でやろうとして過剰な負担を背負いこんでしまうことが多かったのだ。

2007年夏、優勝争いに絡むことができないアトレティコを離れ、タイトルを求めてリヴァプールへの移籍を決断。プレミアリーグの激しく、スピーディーな展開に順応できるか疑問の声も多かったが、シーズンが始まると批判を一蹴するゴールラッシュを見せ、最終的にはリーグ戦24得点。本人も「この国のアップテンポなサッカーは自分にぴったり」と語っている。

神の子と呼ばれた「坊や」はイングランドの地で成熟したアタッカーとなった。体の強さと正確性を身に着け、プレミアリーグのDFの緩さも相まって得点を量産した。

愛称は「ニーニョ」、日本では新聞などでは「トレス」と表記される。

一方で、スペースのないところで苦しむことが多く、2010年W杯予選では点をとれず批判の対象になり、本大会でも怪我もあり全く調子があがらなかった。一方で、得点がとれなくても守備の貢献度が高く、運動量も豊富。リヴァプール、チェルシーで指導したラファ・ベニテス監督は「コーナーキックでのクリア回数が多いこと」を誉めている。

公式サイト　http://www.fernando9torres.com/