ロビン・ファン・ペルシー
Robin van Persie

オランダ、ロッテルダムの生まれ。彫刻家だった父は息子にも同じ芸術の道を歩ませようとしたが、ロビンはボールを追いかけることに夢中だった。その代り、彼はその左足でピッチの上に芸術を創り出す方を選んだのだ。

エクセルシオールでキャリアを始めるも、コーチとの諍いからフェイエノールトへ移籍すると、弱冠17歳でトップデビューを果たす。フェイエノールトでは小野伸二ともプレー。高校生ながらドリブルばかりするウイング、というのが当時の評価だったが、ストリート仕込みのテクニックでUEFAカップを制する原動力の1つになった。しかし、監督のファン・マル・ワイクと衝突し、スタメンから外されてしまう。

2004年5月、才能はあるもののメンタル面で課題を残し、わがままなファン・ペルシーを持て余したフェイエノールトと、ベルカンプの後継者を探していたアーセナルの思惑が一致。275万ポンドでアーセナルに加入すると、2005/06シーズンからレギュラーを確保。ただ、開幕から秋にかけて爆発するも怪我で離脱、というパターンを繰り返した。

とはいえ、繊細なボールタッチと豪快なシュートを併せ持ち、左足一本で相手を翻弄するその能力は疑いなし。アデバヨールと組む2トップは二人だけでゴールを奪う力を持っていた。左足の威力はFKでも発揮され、ファーサイドに豪快にねじ込むキックはもはやお馴染み。また、プロデビュー当初はオフザボールの動きやゴールから遠いところでのプレーに課題を残していたが、アーセナルで中心選手を担うようになってからは改善され、ワンタッチでのシュートやゲームでの組み立て能力が向上。また、交通事故や強姦容疑での逮捕されるなど、“バッドボーイの印象”が強いキャラクターの持ち主であったが、年を追うごとに丸くなってきた印象。

2010年W杯はオランダ代表の1トップを任されたものの、活躍できずに多方面から批判された。しかし、かつて衝突したファン・マル・ワイク監督は「最後の1秒まで信頼していた」と彼を擁護している。

ファン・ペルシーはインタビューの中で「オランダ時代、ドラッグをやらないかと誘われたことがある。友達はやったのだが、自分はやらなかった」と話している。

公式サイト：http://robinvanpersie.com/