トーマス・ヴェルマーレン
Thomas Vermaelen

ベルギーを代表する高い寡黙なリベロ。

02/03シーズン、アヤックス下部組織から昇格し、トップチームデビューを達成するも出場機会を求めて、04/05シーズン後半戦、RKCにレンタル移籍。

本人も「このレンタル移籍は自分にとってのターニングポイントになった」と振り返るように、このチームでトップレベルの試合を実戦で感じたことにより、眠っていた能力がみるみるうちに開花。05/06シーズンにアヤックスへ戻ると、シーズン終盤戦にはレギュラーに定着。ダニー・ブリント政権時にはキャプテンも任された。

持ち前の身体能力の高さ、クレバーな守備、視野の広さを生かした鋭いロングフィードを武器に、一躍エールディビジを代表するセンターバックへと成長した彼に心を奪われたヴェンゲルは、アーセナルの新たな守備の要人候補として注目し、30試合以上、現地で視察を行っただけでなく、代表とクラブでのトレーニングの様子をチェックした上で09/10シーズン開幕前に獲得を決断。

ここでもまた、指揮官から絶大なる信頼を掴み、開幕からスターティングメンバーに名を連ねると、ユニットを組むギャラスとも抜群のコンビネーションを見せ、現地では、開幕から１ヶ月で人気者となり、その力強いプレーぶりから「ヴァーミネイター」のニックネームで知られる様になった。

ちなみに、サッカーを始めたきっかけは兄と従兄弟の影響。いつの間にか毎日のようにボールを蹴る生活になったが、少年時代は家庭の方針もあり、勉学とサッカーを両立。

アヤックス・ユース時代は朝から夕方まで学校に通い、夕方からトレーニングし、21時半に帰宅というルーティーンを過ごした。ただ、一見ハードそうに見えるこの生活だが、本人曰く「とにかく、サッカーが好きだったから」苦にはならなかったらしい。

また、自身の体調管理にかなり気を使う選手としても有名で酒とタバコはまったく口にしないという徹底ぶりだ。