ホルガー・バートシュトゥーバー
Holger Badstuber

09/10ブンデスリーガでの大きなサプライズの一つ。

元々守備的MFとしてプレーしてこともあり、その左足の精度は欧州でも光るレベル。また、常に冷静さを失わないディフェンスは安定しており、地上戦空中戦問わず対人戦でも強さを発揮する。課題はスピード系ドリブラーの対応とボールアプローチの速度。基本的に先手を取るのではなく、後手に回っての守備を志向しているため、それが仇になるシーンが多々あり。「より積極的な守備方法を追求していけば、さらに完成度の高いディフェンダーへ成長する」と言われている。

バイエルンのユースチームに加入した当初から「大きな怪我をしない限り、ブンデスリーガでプレーできるだろう」と期待されていた逸材で、2009年2月にプロ契約を勝ち取ると、バイエルンの指揮官ルイス・ファン・ハールに抜擢されてトップチームに定着。ジュニアチーム時代に彼を指導したヴェルナー・ケルンが「練習熱心だし、才能がある。プロとしてのメンタリティーが備わってるんだ。『サッカーのためなら全てを捧げる』というね」と太鼓判押したように、そのプロフェッショナル意識と真面目な性格も功を奏し、並み居る強豪を押しのける形で09/10シーズンからレギュラーに。その後も順調に成長し、11/12シーズンには「リーグ有数のセンターバック」として評価されるまでに至った。

EURO2012に臨むドイツ代表にも選出され、全試合にフル出場する活躍ぶり。しかし試練は突如訪れる。12/13シーズンのブンデスリーガ第15節のドルトムント戦で右膝前十字靭帯を断裂する大怪我に見舞われる。回復に向けリハビリを続けてたが2013年5月、再び同箇所を断裂。これによりおよそ20ヵ月にもおよび戦線を離脱する形となり、2014年ワールドカップへの出場も叶わなかった。

2014年8月のDFBポカール1回戦プロンセン・ミュンスター戦で624日ぶりの復帰を果たした。