長友 佑都
Yuto Nagatomo

とにかく運動量が豊富でダイナミックなプレーに自信があり、完成された動きを見せるサイドバック。

2007年にFC東京の特別指定選手となり、ナビスコカップに出場。秋に反町監督のU-22日本代表にピックアップされると、明治大在学中ながらプロと両立の道を選択。2008年春にプロデビューし、数ヶ月後にはA代表入りを果たした。

守備的なポジションを複数こなし、オーバーラップに加え平面の守備に強く、“ゴリラ”という愛称通り強さもある。100m走のタイムは2011年7月に行った実験では10秒8と総力も抜群。高校時代はボランチ。大学で右サイドバックにコンバートされたが、代表チームの人員不足から左サイドで使われ、北京五輪にも左サイドバックとして出場。以降このポジションが主戦場となる。

A代表に選ばれてから初めて迎えたビッグトーナメント、2010年W杯ではレギュラーとしてグループステージ3試合全てにフル出場。躍進したチームの中でも抜群のパフォーマンスを見せた。

その活躍が認められ、10/11シーズンにイタリアのチェゼーナへ移籍。開幕からレギュラーポジションを掴むと、クリスマス休暇までの18試合全てにスタメンフル出場を果たす。年が明けて2011年1月AFCアジアカップに参加するため、チェゼーナでの連続出場記録は途切れたが、日本代表でも存在感と貢献度圧倒的で、チームを2大会ぶり4度目のアジア王者へと導いた。

アジアカップでの活躍を手土産にイタリアへ戻った長友だったが、冬のメルカート最終日となる1月31日、その周囲が異常に騒がしくなる。現地時間31日17時過ぎに、インテルとの交渉のため長友がミラノ入りしたとガゼッタ紙が報じると、時間を刻むごとに情報が更新され信憑性も高まって行く。そしてその噂は真実となり、インテルの公式サイトにサントンとのトレードで長友のレンタル移籍が決定とのニュースが掲載され、駆け込み移籍でのインテル移籍が実現した。

インテルでは当初キヴの控えという扱いが予想されたが、23節バーリ戦でそのキヴが相手選手に暴力を振るい4試合の出場停止処分を受ける。これによりディフェンスラインが薄くなると、24節ローマ戦で途中出場しインテルでのデビューを飾る。28節ジェノア戦ではセリエA初ゴールを決め「お辞儀」パフォーマンスを見せるなど印象的な活躍を見せた。また対戦相手によってキヴとの併用やマイコン不在時の右サイドバックを務めるなど持ち前のユーティリティ性も発揮した。

翌11/12シーズンには5年契約でインテルへの完全移籍が発表される。またガスペリーニ新監督が就任し3バックの移行に従い左ウイングバックとしてプレシーズンに高パフォーマンスを見せるが、8月のダブリンスーパーカップ、セルティック戦で右肩を脱臼し戦線離脱。復帰後シーズンで3人の監督交代を味わったチームの波に長友もさらされる形で軽率なミスが増え、一時はレギュラーを奪われるなど不安定なシーズンであった。しかしシーズン途中から指揮を執るストラマッチョーニの信頼を得るとチームの中でも重要な存在となるまでに成長。右左共にサイドバックあるいはウイングバックとしての地位を不動なものとし、特に攻撃面では圧倒的なスピードと運動量を活かした突破はチームの武器となった。

またインテルではチームのマスコット的存在であり、マテラッツィ、スナイデル、カッサーノといった個性的なキャラクターを持った選手とも仲が良く、これまでの日本人選手のイメージとは異なるようなコミュニケーション能力の高さを持っている。

公式サイト：http://yuto-nagatomo.com/