我那覇 和樹
Kazuki Ganaha

沖縄宜野湾高校出身の元日本代表FW。1999年のルーキーイヤーからコンスタントに試合に起用され続け、2000年の名古屋戦で当時の日本代表ゴールキーパー楢﨑正剛から試合終了間際に初ゴールをあげた。2001年は目立った活躍が出来なかったが、2002年から再びレギュラーポジションを奪取すると2003年は開幕3試合連続ゴールなどの大活躍でチームを牽引した。川崎フロンターレ在籍時の2004年度には42試合22得点という驚異的な得点力で一気にブレークした。

2006年にその活躍を認めたイビチャ･オシムが代表に初召集。これは沖縄出身選手が初めて日本代表に選ばれた瞬間でもあった。一概に他選手と比べることは出来ないが日本代表での通算成績は6試合3得点と、自身のサッカー経歴を表すように短く太くのハイアベレージでもある。代表召集後は怪我に泣かされもしたが、その都度這い上がった不屈の選手。

しかし彼のサッカー人生最大の誤算は、かの有名な「ニンニク注射事件」である。

当時浦和のホーム不敗記録を16試合で止める得点を奪ったその翌々日の練習後、体調不良によりチームドクターから受けた点滴治療（当時メディア含め報道機関では「ニンニク注射」と誤報道された）が問題視されると、ドーピング違反で6試合出場停止処分を受けたのである。
これに対し我那覇は処分の取り消しを求めてスポーツ仲裁裁判所（CAS）に提訴。2008年5月27日CASは我那覇の訴えを全面的に認め、Jリーグに対しCAS史上最高額となる2万ドルのペナルティを科す裁定を下したのであった。
2008年シーズン終了後は契約期間満了によりプロ初年度から約10年間在籍した川崎を離れることとなり、2009年シーズンから加入したヴィッセル神戸では2年間の在籍で、ナビスコカップでの1ゴールのみという低調なパフォーマンスしか発揮できなかった。

2011年からは熱烈なオファーを受けたこともあり沖縄のFC琉球に加入。故郷の空気と水で心身ともにリフレッシュしたか、3シーズンで31得点と復活を見せる。2014年からはカマタマーレ讃岐に加入し4年ぶりの「本土復帰」を果たすのであった。

上背もそこそこあり、前線を動きでかき乱すことも体を張ってキープすることも出来る器用な選手。右足、左足、頭とどこを使っても得点できる万能ストライカータイプ。