チアゴ・モッタ
Thiago Motta

バルサのカンテラ出身で、対戦相手は彼とは対面したくないであろうハードなチャージを平気でこなす肉体派ボランチ。

きわどいタックルでの退場が多いせいか、審判からの印象は悪い。また、試合中にも悪態を吐くらしく、2014年のバスティア戦終了後にブランドンから頭突きを受けて鼻を骨折した際には「チアゴ・モッタは常に侮辱的な言葉を発していた」と告発されている。

バルサ時代には守備をしないロナウジーニョの分までブロンクホルストトともに広範囲をカバーするなど貢献度が高かったが、裏方的な仕事に加えダーティーなイメージも相まって正当な評価は与えられなかった。

また、強烈な左足には定評がある。怪我前は得点力に優れ、守備に関してもジダンと対等に渡り合うなどなかなかのものだった。パスについてもヨーロッパ屈指の成功数、成功率を誇り攻守に働ける万能なMFである。

デビューから6シーズンほどバルサで過ごしたが、07/08シーズン、ライカールトの構想外となり、アトレティコ・マドリーへ移籍。そこで思うような結果を残せず、戦力外となり所属先を失った。

そんな彼にジェノアのプレツィオージ会長が救いの手を差し伸べた。08/09シーズン冬のメルカートでジェノアへ加入すると、中盤のクオリティーをワンランク上昇させ、終わったと思われていたモッタは完全復活を果たした。

その活躍がモウリーニョの目に留まり、翌09/10シーズンには、王者インテルへ加入。2011年にはプランデッリ監督率いるイタリア代表からも招集を受けた。ブラジル代表としてゴールドカップで2試合のプレー経験があるが、チームがU-23代表としてプレーしたと判断され許可が下り、2011年2月9日の親善試合ドイツ戦でデビュー、EURO2012のメンバーにも選ばれた。

2012年の1月からはパリ・サンジェルマンに移籍。活躍の場をフランスに移している。