ティム・クルル
Timothy (Tim) Michael Krul

「ファン・デル・サールの後継者」として期待されているオランダ代表GK。

驚異的な反射神経と冷静な1vs1が光るゴールキーパーで、190cm近い身長ながら、スピード面にも不安がなく、守備範囲も比較的広い。だが、自分の能力を過信する悪い癖があり、セーフティーファーストで構わない状況でもハイリスクチャレンジを挑んで失点を生んでしまうなど、絶対的な安定感に乏しいのが欠点。

カーライルへのローン移籍を経てニューカッスルに戻ってきた09/10シーズンの開幕戦では、ハーパーの怪我で途中出場してスーパーセーブを連発、現地紙では“素晴らしき控えGK”として紹介された。プレミアリーグに昇格した10/11シーズンは、再びハーパーが故障したことで出場機会を手に入れ、正GKの座を徐々に確実なものにするなど、飛躍の年となったが、初のプレミアでは軽率なプレーも目立ち、12月のマンC戦ではミスパスを拾われて開始1分半で先制を許すという失態も……。

11/12シーズンは、開幕からの2試合（アーセナル、サンダーランド戦）でクリーンシートを達成。その後も傑出したパフォーマンスを披露し続け、チームの躍進を最高峰で支えた。

2014年ワールドカップはサブとして大会に臨んだが、準々決勝のコスタリカ戦では延長後半ロスタイムに途中出場。PK戦スペシャリストとして戦いに臨み、見事2本を止めてみせて勝利に貢献した。実はPKを得意としているわけではなく、セーブ率は過去2/20つまり10%であったという。