アリエン・ロッベン
Arjen Robben

新時代を駆ける、世界最高峰の“ウイングストライカー”。

その力とセンスで、新時代の“ウイング”像を作り上げる彼に、サイドに張り付く“ウインガー”の役割を課すということは、飼い殺しを意味する。

そのプレーエリアは左サイドに止まらず、最前線全域に及び、あらゆる所から独特なフォームのドリブルを仕掛け、そしてゴールネットを揺らす。その個性から、起用法を巡って監督と対立することもあったが、右サイドで起用されたバイエルン時代のように中央エリアへの侵入が許される起用法のように自由が与えられてこそ、その能力を最大限に活かせるタイプの選手と言える。また、二桁得点をあげるものの怪我が非常に多く、シーズンの半分はいないということは日常茶飯事だ。

右斜め45度はまさに彼のゾーン。シュート力も強烈であり、シュートの技術も年を重ねるごとに高くなっている。また、右足でのシュートも正確である。

100m10秒台という自慢のスピードは「色々なチームで足の速い選手を見てきたけど、スピード勝負で負けたことはない」と本人が豪語するほどの快速ぶり。2014W杯グループリーグ・スペイン戦では時速37kmを計測し、FIFAが計測した中では世界最速となった。

ただ、精神面では大きな問題を抱えており、試合中にトーマス・ミュラーとフリーキッカーを取り合い口論したり、ロッカールームでフランク・リベリと乱闘を引き起こしたりと、バイエルン移籍後には人騒がせな事件をいくつも起こしている。

プレッシャーがかかった状態でのPKはやや苦手か。06/07シーズンのCL準決勝リヴァプール戦、11/12ブンデスリーガのドルトムント戦、11/12シーズンのCL決勝チェルシー戦でそれぞれ失敗している。