ズラタン・イブラヒモヴィッチ
Zlatan Ibrahimović

現在、世界最高FWの一人に数えられる“IL GENIO”（天才）。

地元のマルメで数シーズン過ごした後、オランダの名門アヤックスへ。初日からビッグマウスでチームを騒がせたことでも有名であるが、当時は自分の感情をコントロールする自制心に欠け、試合中に相手選手と衝突することもしばしばだった。

チームメイトであったファン・デル・ファールトとも代表戦でやり合う等数々の問題を起こしてきたが、それでも監督達は彼を起用せざるを得なかった。それほどの図抜けた技術とサッカーセンスを備えており、一人で試合を動かせるほどの力をもっていたからだ。その実力は世界最高レベルの選手が集まるビッグリーグでも抜きん出ていた。

04/05シーズンにユヴェントスへ入団すると、デル・ピエロ、トレゼゲらとのレギュラー争いの末にスタメンの座を勝ち取り、一年目から35試合16得点の記録を樹立。“モッジ・スキャンダル”により、セリエB降格が決まったユーヴェを後にし、ライバルチームであるインテルに籍を移してからも持ち前のシュートテクニックを武器に不動のエースとして数々のファンタスティックなゴールで観客を酔わした。

その後「このチームへの移籍のことしか考えていなかった」との言葉と共にバルセロナへ移籍。「昨季以上の得点を残したい」と個人目標も掲げ、世界で最も美しいサッカーの仕上げ役を担った。開幕直後は好調であったが次第に調子を落とし、自身を絶対的エースと扱ってもらえないクラブでのプレーする際の限界が露呈したと批判された。

チームを率いていたグアルディオラ監督との衝突もあり、1年でイタリアへと復帰。ACミラン加入後から本来の姿を取り戻し、やはりイタリアの水が合っていたと思わせるような活躍を見せ、依然として世界最高のストライカーであることを照明した。

後にフランス・リーグアンのパリ・サンジェルマンへと移籍。カタール資本による多額の移籍金＆給与と引き換えに都落ちしたとも言われたが、強大な資金力を備えたクラブが世界に打って出るに当たっての旗印として絶大な存在感を見せた。

テコンドーの有段者であり、それが得意としているアクロバティックなプレーのルーツとなっていることも有名。イタリアやオランダではズラータンと呼ばれていたが、スウェーデン、スペインではスラータンと発音される。

なお趣味は狩猟。そのために広大な無人島を所有しているという豪快さである。